Letters from Midorikko

ミュンヘン近郊での山・草花・手作りの記録

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2019年いろいろ Kleine Zusammenfassung vom Jahr 2019

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

今年も気がつけば年の瀬、クリスマスが終わりあとはゆっくりとお正月を迎える準備です。

ドイツでは24日はクリスマスイヴ、25日はクリスマス1日目、26日はクリスマス2日目で3日間はお休みです。明日27日から働き出す人が多い中、今年は土日との接続が良いので、有給を使って長い休暇にする人も多い様です。当の私も新年は7日からのスタートとゆったりめです。

 

今年は25と26は義実家での食事会でしたが、26は大遅刻をして失態をおかしてしまいました…時間通りに動くことはドイツ人にとって本当に大事…(最近のドイツ鉄道は時間通りではないですが、ドイツ人の性格としてやっぱりきっちりしてはる!)

自分たちが到着した時には、すでに全員着席、前菜のスープが運ばれてきた時にはどわっと汗をかきました。反省…

 

さてはて、今年は本当に色々なことがあった一年でした!

 

年内に内定した会社からは取り消しの連絡が来たため(こんなことが起こるのもドイツ!)、年明けから就職活動のスタート。そして春に一時帰国をした後、5月に入籍。(実は入籍はまだしていませんでした)日本から来てくれた母も含め三人で新婚旅行。そこから就職活動をしつつ通訳のお仕事なんかも頂き、家庭裁判所や市の保健センターなどを通訳のために初めて訪れたり、結婚を機に可能性が一気に広がりました。そうこう何かと忙しくさせてもらいながらもきちんと夏の休暇は取り、北ドイツへ行って北海で初めて泳ぎ野生のアザラシも肉眼で見てきました。

そして9月、現在住んでいる地域の生涯学習市民講座での日本語教師と、国立大学での事務の仕事が決まりました。10月からはこの二つの仕事が一度にはじまったこともあり、12月までは授業の準備に追われ今までで最も速く過ぎた2か月であったと同時に、学びと色んな人に助けれることの連続でした。

日本語教師は準備こそ大変ですが、学習者から返ってくるものが面白いものばかりで、ああだこうだと自分のドイツ語が試されるものでもありました。一方、大学事務もドイツ語はもちろん「ドイツ人気質」の中で働くことについて新発見続きでした。

「ドイツ人気質」と一口に言ってもやはり人間ひとりひとりの性格は違うので、人によりけりではありますが、新しい環境でどの同僚がどんな性格かということを把握するのと、大学の中での事務手続きシステムがどうなっているかに翻弄される日々でした。

日本の事務職となんら変わりはなく、逆算して人に依頼する、依頼の際はメールで残すetc.といった基本をすっかり忘れていて、大変な目にも遭ったので来年からも要注意です。あとは日本に比べると大きなものではないものの私個人の決断が求められることが多いかなと実感しました。ボスに念のために逐一確認をしたところ「なんでそんなこと聞くんだ?」という顔をされたのは私の日本人的働き方のせいだったのか…

 

こうして2019年は色々な方に助けられようやく足元を固めるに至り、2020年はこうしてなんとか得られた居場所で頑張れたらと思います。

 

そしてなんとしても今年は絵本を一冊完成させます!

 

皆様、今年一年もこんなポンコツを暖かく見守ってくださりありがとうございました。

おかげさまで今年一年も一回風邪を引いただけで元気に過ごすことができました。

2020年、皆さんにとりまして笑顔多き充実した日々となりますように!

良い新年をお迎えください。

 

雪を待ちわびながらドイツより

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今年の秋、日本の夫婦岩にて。

 

Bevor der Frühling kommt... 春が来る前に

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

先々週までは重たいダウンジャケットに身を包んで、まだ仄暗い通勤路をとぼとぼ歩いていましたが、今週からは少し薄めのコートにロングブーツもショートブーツに換えて、少し明るくなった空を見上げながら出勤しています。

鳥の鳴き声も朝から賑やかでもう春の予感でいっぱいです。

 

日本ではこの時期、梅や木瓜が綺麗だろうなあと学生時代によく通った京都は北野天満宮の花々を思い出しています。

 

さてさて、春への期待が膨らむ一方で先週末は冬を満喫すべくスキーへ!

遥々北ドイツからスキーをするために私たちの友人もミュンヘンにやってきました。

ミュンヘンはアルプスの山々にとっても近く、車で一時間半ほど走ればそこはもう山。

アルプス山脈はドイツ、オーストリア、イタリア、スイスにまたがっていますが、ミュンヘンからみてこの国々はいわばご近所さんのようなもの。「ちょっくら山へ行ってくる」というときには「ちょっとイタリアへ」「ちょっとオーストリアへ」という意でもあり、軽々と国境を越えていく感覚に最初は驚き続き。

「山に行くよ」と言われると必ず「パスポートは要る?」と聞き返します。

 

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今回私たちがスキーへ行ったのもオーストリア!

朝、スキー用具を車に詰め込んでいざオーストリアへ出発!

やっぱり皆さん考えることはおんなじでスキーをしに出かける人たちで道路は少々混んでいました。オランダからスキー休暇にくる人も多いらしくオランダナンバーもずらり。

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雲ひとつない青空。

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みんな日光浴が何よりも大好き。

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昼食をとりながらもこの眺め。

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南瓜と羊のチーズがのったフラムクーヘェンという名の薄いピザ。

 

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チーズ団子入りスープ。チーズがとろけて身体もほかほかに。

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今回滑ったゲレンデ。

私がスキー初心者ということもあり、なだらかで起伏の少ないゲレンデを選んでいただきました。私のスキー歴は、中学生のときに一度と高校生のときに一度、それ以降はドイツで一度、昨年オーストリアで一度滑ったきりで今回がなんと人生で5度目。

 

2、3歳のスキー教室の子どもたちがビュンビュン私を追い越して風を切っていく傍、人生5度目にしてこれだけ滑れるようになった自分を自分で鼓舞しつつ、私の後ろから「右!」「左!」「バランス崩してもこけないよー!」と叫んでコーチしてくれた彼(5歳でスキーを始めたかなりのスキー上級者)の努力も甲斐あって、最後は一度も転ばずに完走できました。

なにごとも、この「成功体験」って大切ですね!

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「私、滑れた!」という喜び。

前回、前々回に比べてこける回数が減ったとはいえ、帰りの車ではヘトヘトに。

スキー靴を脱いだ瞬間の開放感ったらありません…車に揺られながらいつのまにかウトウト…

 

そしてふと目覚めると、夕暮れ時の山々が湖に反射していました。

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Ein herrlicher Tag war es!

夕暮れの空にもどこか春を感じながら、あ〜楽しかった、もっと上手に滑れるようになりたい、と素直に思った1日でした。

 

 

Überall gleich 世界各国おんなじテーマ

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

またまたお久方ぶりです。仕事が決まって一安心、これで一息つける…かと思いきやそうはいかないドイツ。ビザ(労働許可証)の問題がまだ残っていました。

 

あなたの仕事は当地のお給料基準を満たしていません、(法的根拠がありませんけど)

一体あなたはドイツで何がしたいんですか?(働きます)

何のためにドイツにいるんですか?(パートナーと一緒に暮らしています)

ドイツにいたいなら仕事を見つけてきてください(仕事決まってます)、

 

など心ない質問もばしばし浴びせられ「ああ、ドイツ。これがドイツ」と自分が外国人であることを再認させられる一方、数多くの難民受け入れでキャパシティをオーバーしてしまった外国人局(バイエルン州政府)は難民以外の外国人を受け入れたくないゆえの最後の抵抗なのだなという印象を受けます。ビザを取りたい人への「取るため」の親切な条件提示はなく、ビザを許可しない根拠付けだけは数限りなく迅速かつ流暢に述べる役所職員。ふむむ。

 

 

それはさておき、最近私の身の周りでもよく耳にするようになった嫁姑問題。

おめでたい結婚報告の後には同じ数だけこの話題。

このテーマはきっと万国共通かと思われますが、私がこちらで耳にするのはほとんどがドイツ人男性と結婚した日本人女性のドイツ人義母とのおはなし。

もちろん文化の違いに始まり家族間の距離感は家ごとにさまざまなので、嫁姑問題の中身も色とりどり。日本にいる私の母も一応「姑」として兄たちのお嫁ーずと交流があり母からもちらほらと話を聞くことがありますが、こちらはこちらでまた「世代交代」を感じさせる嫁姑問題のようです。

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「はあ、家族って素敵!こうして集まれるんだもの!」

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「でも、たまには一人の時間も必要よ!」

 

まず、日本人のお嫁さんとドイツ人のお姑さんの問題は一言で表すと「お姑さんの距離が近すぎる」という風な印象です。もっというと「お姑さんの息子への断ち切れぬ所有欲、そこからくるお嫁さんへのライバル心」といったところでしょうか。息子が第一子や一人っ子であればなおさら母の愛は強く深く、息子を自分の思う通りに動かしたい、いや大人になった今もまだ動かせると信じている様子です。きっと昔はそれが難なくできていたのかもしれません。しかし、そこに悪意があろうとなかろうと、それを受け止めるお嫁さんのその時の心理状態や体調次第です。

特にここバイエルン州の女性は、いかにも「肝っ玉おっかさん」という感じで家庭内を切り盛りし、いわゆるCommand司令塔おっかさんが伝統的だったそうです。ドイツ人の友達のお母さん(60代後半)は、結婚と同時にこのタイプのお姑さんと同居生活が始まり、日々Commandを受けつつも30年以上を共にしたそうです。

そうしたバイエルンおっかさんが姑ともなれば、きっと夫婦の日々の話題(と心労)が尽きないことは間違いありません…

 

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「私だってたまにはいじけちゃうわよ〜」

また反対に、「世代交代」を感じさせる日本の嫁姑問題は姑さんの「やさしい遠慮」にあるように思います。今現在お姑さんたちであろう60代後半以降の世代は、自分のお姑さんたちにとことん厳しく育てられてきた世代。親戚の集まる場での立ち振る舞い、お礼の言い方などなど、私の母もそれを経験したうちの一人です。

しかし、母がいま実際に「姑」になってみると「自分が経験したような厳しいことをお嫁さんにわざわざさせなくていい」といいます。厳しいことを言ってわざわざお嫁さんに嫌な思いをさせるのも憚れるし、お嫁さんが自分で色々試して失敗から学ぶ方が本人のためになる、とも…母の意見に私は「なるほど!」と思いましたが、やはり母の世代の嫁姑間の感覚は時々ひょっこり顔を出すようで、姑である母が一人葛藤を抱えることもしばしば。「姑さんがお嫁さんをいびる」という時代は終わり、新たな関係性を見たような気がします。いびられないお嫁さんのいく末はいかに…?

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「は〜もう疲れた。行きたくない〜動きたくない〜」

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「そう、私は孤高を持するのみ…」

とはいえ、私の身近な例なので実際のところ世の中がどうなっているのかは分りません。

ドイツと日本の身近な例の単純な比較にすぎませんが、いずれにせよ旦那さんの援護射撃と敏腕外交官のような交渉術が嫁姑問題に平和をもたらすこと間違いなし!

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「何処に誰といたって、わたしはわたし!」

 

Alle Jahre wieder  再び冬到来!

 こんにちは!ぼくミドリッコです。

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12月恒例のクリスマスクッキーを焼いていおります。


 

季節はふたたび一巡りして冬です。

2週間ほど前から雪が降り気温も深夜はマイナス10度代に!

ベランダのハーブ園も寒さですっかり様変わり、他の植物も室内に避難しています。

おかげでその室内は定員オーバー気味ですが、少しクリスマスを意識したキャンドルやミニサンタ、イルミネーションを飾り付けて、クリスマスを祝う気持ちというよりはさあ年の瀬がやってくる!と自分に言い聞かせています。

 

10月は日本から家族が遊びに来たので、秋晴れの中を山へハイキングへ行ったり、街ブラをしたり、また列車でオーストリアへ行くなどして自由な時間を謳歌させてもらい、さて本来の職探しに戻ろうかとしていた11月、有難くも面接に呼ばれ、その面接を通過後さらなる英語面接も通過して、一件内定が決まりました。晴れて12月から会社員か〜社食美味しいかな〜など浮かれていました。

 

ところが!

滞在許可証と労働許可証のいわゆるビザに罠が…😭

務める会社との間で交わした雇用契約書と、会社側に出してもらう就労証明書というものをたずさえて外国人局へ「労働ビザ」の申請に行きました。すると、一週間足らずで手紙が来て「許可できません」と通知があり、なにか書類に不備があったのかなと思い外国人局へ出向くと一言、

 

「あなたのお仕事、フルタイムで無期雇用だけど派遣だから許可できません。派遣労働契約で外国人は労働許可を取得できません。§40 Abs.1 Nr.2に書いてるでしょ?」

 

フルタイムで無期雇用であれば申請条件を満たしていると思いきや、完全に盲点でした。

ドイツの人材斡旋兼派遣会社に登録をしていたので、そこから会社紹介を受けて面接へ出向き内定が決まったと喜んでいたら、派遣会社も外国人労働者は派遣労働でビザを得ることが出来ないとは知らず、私を先方の会社に紹介してそこへの派遣が正式に決まった後で衝撃の事実が発覚。人材派遣会社は相当バツが悪かったようで、なんとか意地でも私を派遣しようとしましたが、ビザが無いものは無いので泣く泣く見送ることに…

 

しかし!

はたまた10月に遊びに来た家族がどんな強運を私に残してくれていったのか、新たに働き口が浮上。

フルタイムでなくパートタイムで、無期雇用でもなく試用期間半年そしてその後に正式採用が決まるという私の希望条件にぴったりでは無いものの、日独交流の一助となりまた日独翻訳作業などもある仕事に内定が決まりました。こちらは直接雇用なので、ビザも取れること間違い無し!上司がその道のプロでもあるので、ビザ取得に協力的であることもありがたいことです…今まで働いたことのない業界ということもあり、今から緊張と不安に押しつぶされそうですが、おろおろか細い声ではなく図太い声を出して前進していきたいと思います。

パートタイムのため、これまで続けてきた本屋さんのアルバイトも並行して続けることが可能となり、一度に二業界を覗けるなんて一挙両得!ということにしてドイツの労働環境に慣れていけたらと思っています。

 

渡独して一年と二ヶ月、ようやく働きたいと思えるところに身を置くことができ、新年を前に一安心です。

来年からはドイツで「働く」という新たな一面がどんどん開けてくる新しい年です。

 

まだあと一週間ちょっと、いずれは本業にしたい工作&手芸をしながら精気を養いつつ、頭の体操を始めていきたいと思います。

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アールグレイの葉っぱ入りバタークッキーはアイシングのレモンの酸味とよく合います◎

 

Herbstmelancholie 秋の憂鬱

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

あれよあれよと言う間に長かった夏が行き、9月も半ばを過ぎてドイツはすっかり秋の気配となりました。

朝晩は少し寒いなあと感じるほどの日々が続いていましたが、今朝からは気温が一段と下がり、ダウンを着ている人や薄手のニット帽を被る子どもたちの姿もちらほら。でも日中はほどよい風が吹き日差しもまだ暖かです。至る所で木から落ちた栗の実を集める子ども達の姿やスーパー、市場で売られる南瓜を目にすると、秋がきたんだなあと実感します。ちょうど移住して一年が経ちました。

 

今年の夏は4月末から始まり、実に長く暑い夏でした。

振り返ってみると、自転車で野を走り回り湖で泳ぎ、山登りをして、ビアガーデンでビールを飲むという活動的な夏でした。野生動物も、鹿、ウサギ、栗鼠、針鼠などなど様々な出会いを果たすことが出来ました。

4月はブルガリアとフランクフルトへ小旅行、5月はガーデン市へ行ったりこちらでドイツ語吹き替えの「君の名は」を見たり、6月はお祭りに行き、泳ぎに行き、アルゴイの山へ行き、庭の世話や裁縫をし、7月はドイツ最高峰ツークシュピッッェへ登山へ。8月は日本からの来客があり、夏祭りがあり、バーベキューがあり目紛しい月でした。9月からはドイツ企業への就職活動を集中的に始めてみるも、教育システムの違いやバイエルン州の保守的な側面のせいか激しく難航し、外国人として生きる大変さに直面しています。日系企業は他の都市へ行けばたくさんあるので、少し視野を広げていくべき時が来たのかなとも考えています。

 

秋は活動的な時季を終えて、一人じっと振り返ったり冬支度をしたり、また本を読んだりといい季節です。

夜中、中庭の大きな大きな栗の木からシュルシュル〜パシーン!と栗の実が落下する音を聞きながら眠りにつき、朝目覚めて窓の外をみやると霧がかかっていることも。そして窓を開けて朝のひんやりした空気を吸い込むと背筋がしゃんとする気がします。

 

こちらに来てからは、ただ仕事を探していました。日系もしくはドイツ企業にかかわらず、漠然と働ければよいという思いでしたが、やはり自分が何をしたいかということと何ができるのかということを自覚していませんでした。あれもこれもやりたいけどのMs.器用貧乏。

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今月頭に、ウィーンの留学時代に知り合って以来実に7年の友情関係にある紳士(82)とオーストリアはリンツで再会しました。

その時のお天気やら聞こえてくるオーストリア訛りのドイツ語から、留学が始まったばかりの頃に抱いていた期待感を思い出しました。

何もかもが初めてだったけれど、不安よりも日々の楽しさが勝っていた時期で、私は完全にお上りさんだったなあと思い出します。しかし友人との再会が、また私にあの期待感を思い出させてくれました。

 

こちらで冬支度としてジャムを作って保存したりと、秋はこれからやってくる季節のための準備期間。

しっかり蓄えてまた外へ出て行く準備をわたしもぼちぼち始めたい。

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Ritterturnier Kaltenberg カルテンベルク中世騎士祭

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

西陽の強さから15時半から20時半まで寝室に避難しているこの頃です。

 

先月、Ritterturnier Kaltenbergカルテンベルク中世騎士祭という13世紀に建てられた古城で開催されているお祭りへ行ってきました。このお城はミュンヘンより西におよそ40㎞離れたLandsberg am Lechランズベルク アム レヒ群に位置していて、現在もバイエルン王国の子孫が住んでいます。この時期になると、ドイツではあちこちで騎士祭が開催されているようですが、今回私が初めて行ったカルテンベルクの騎士祭はとても本格的で、さすが城主健在のもと事細かに中世の暮らしが再現されていました。

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タイムスリップへの入り口。
  • 頭からつま先まで中世

まずお城の門をくぐる前から、中世の雰囲気が漂っていました。

門前には当時の農民と思しき格好をした人たちが行き来し、複数の門番が陽気に門衛をしていました。よく見ると門番の腰には空のビアマグが下がっており、中世時代の人々の仕事っぷりも忠実に再現。

 

門をくぐると、たちまちタイムスリップしたかのような光景。

中世によく食べられていた食べ物のお店、中世に存在した職人たちのお店が立ち並んでいます。

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おもちゃの剣や盾、弓矢を売るお店。

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手作り雑貨も。

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籠職人。

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籐職人。

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石工職人。

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石鹸職人。

他にも宝石細工職人や革職人、陶器職人もいました。

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舞台でショーも。

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騎士や農民全員のパレード。

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ギョウジャニンニクで炒めた豚肉をパンに挟んだものを売る露天。待ってる間にお兄さんが味見させてくれました。

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可愛らしいお団子屋さん。

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中世の蜂蜜ビール。後味がしっかり蜂蜜でとっても美味しい!

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オカリナのお店。縦長の形のオカリナは初めて見ました。
  • 木製アリーナでの迫力満点な騎士ショー

この日のメインイベントである騎士ショー。

本物の俳優たちがアリーナ中を駆け巡って戦いを繰り広げます。戦いの場面は夢中になっていたため一枚も写真に収めることができませんでしたが、きちんとストーリーもあって引き込まれていきました。途中、花火などのアトラクションもあって見応えがあります。

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お城のプリンセスが華麗な馬術を披露。

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王様が王様席から見物。
  • 中世のはなし言葉

迫力満点の素晴らしいショーのハッピーエンドを見終えたあとは、温かい飲み物を求めてまた露店通りへ。ショーの途中に降り始めた雨は勢いを増すばかりで、私が履いていた防水ズボンはただのズボンと化してしまいました。

さて、温かいお茶を露店で買うために中世風のお兄さんに注文したところ「会計4ターラーだよ」と言われ「ターラー?」と不思議に思いながらもそのまま4ユーロ支払いました。あとで聞いたところによると、このターラーは昔の通過単位のことをいっていたようです。これ以外に、メニュー表記も使う単語も中世ドイツ語だったり、チップをもらったときには「Jubel!ユーベル!(歓喜)」と叫んだり、衣装だけでなくはなし言葉まで再現していて、この徹底ぶりに脱帽です。

 

露店で働く人もショーの俳優も、このお祭り期間中はお城の敷地内に建てた中世風テントで寝泊まりしているようで、寝る支度をするために奥から毛皮を取り出す様子も見られました。

温かくて甘いお茶を飲んですっかり暖まった後は、小雨の振る中松明の薄明かりに照らされた露店通りをもう一周してから家路に着きました。

 

来年はコスチュームを取り揃えて、中世の一市民としてユーベル!と叫ぼうかなぁ…

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紅茶と薔薇茶。薔薇茶は酸味が効いていて美味しい!

 

Frankfurt am Main ハローグッバイ フランクフルト

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

4月、友達を訪ねてフランクフルトへ一人遊びに行ってきました。

以前その友達を訪ねにフランクフルトへ行ったときは、冬真っ只中の2月で街歩きがそれほどできず、家でボードゲームをして遊んだのが良い思い出ですが、今回はちょうど暑くなり始めた4月に訪問したので、思う存分フランクフルトを満喫してきました。

 

フランクフルトは欧州中央銀行やドイツ銀行、コメルツ銀行などのメガバンクを抱えるドイツの金融都市としてとても有名ですが、逆を言えばそれだけしかなく観光スポットがさほど無いのも事実です。でも緑も街も程よくあって、友達のいう通り「ドイツ中都市の住み心地の良さ」がありました。

 

まず街の中心だというのに憩いの場としての大きな公園がありました。

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ドイツのマンハッタン”マインハッタン”

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可愛い標識。

親子やカップルだけでなく、ここではハリネズミもボール遊びをしているようです。

 

自転車でサイクリングへ繰り出せば、すぐに田園地帯。

農場内にある有機栽培食材のみを使ったレストランでお昼ご飯。

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ちょっと自転車で足を伸ばせばすぐに牧歌的風景。

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有機栽培食材のみを使ったレストラン。

ヌートリアものんびり日向ぼっこしています。

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ヌートリアも日向ぼっこ。

そして、ドイツはフランクフルトにはこの人なしに独文学は語れない「ゲーテ」Johan Wolfgang von Goethe の生家があります。

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ゲーテが生まれた部屋。

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ゲーテ家の図書室。

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絵画展示室から図書室を望む。

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ゲーテ最期の言葉、"Mehr Licht! もっと光を!"を思い出します。

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こちらは女中のお部屋から図書室まで。

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調度品がとっても可愛らしい。

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ゲーテ妹のお部屋。

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この階段をゲーテが上り下りしていたと思うと感慨深い。

木造の美しい家づくりや可愛らしい調度品だけでなく、あれこれゲーテの姿を想像しながら見て回るのはなんだか不思議で楽しいものでした。

フランクフルトで自転車を漕いで、友達と餃子を作って、ゲーテを訪ねて、フランクフルトを好きになりかけた矢先、友達が今月フランクフルトからベルリンへ引っ越すことが決まってしましました。もう用事が無い限りフランクフルトへは行くことはないかなぁと思っていたら、また別の友達が今度は日本からフランクフルトへ引っ越すことが決まったようで、またフランクフルトへ行く口実ができました。

 

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でも、フランクフルト云々というよりは友達とお茶したり食事したりしながら、日々のドイツ生活で思うこと気づいたことを話したり、日本語で思う存分とりとめのないことを喋る時間が一番楽しかったなぁ。