Letters from Midorikko

ミュンヘン近郊での山・草花・手作りの記録

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Herbstmelancholie 秋の憂鬱

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

あれよあれよと言う間に長かった夏が行き、9月も半ばを過ぎてドイツはすっかり秋の気配となりました。

朝晩は少し寒いなあと感じるほどの日々が続いていましたが、今朝からは気温が一段と下がり、ダウンを着ている人や薄手のニット帽を被る子どもたちの姿もちらほら。でも日中はほどよい風が吹き日差しもまだ暖かです。至る所で木から落ちた栗の実を集める子ども達の姿やスーパー、市場で売られる南瓜を目にすると、秋がきたんだなあと実感します。ちょうど移住して一年が経ちました。

 

今年の夏は4月末から始まり、実に長く暑い夏でした。

振り返ってみると、自転車で野を走り回り湖で泳ぎ、山登りをして、ビアガーデンでビールを飲むという活動的な夏でした。野生動物も、鹿、ウサギ、栗鼠、針鼠などなど様々な出会いを果たすことが出来ました。

4月はブルガリアとフランクフルトへ小旅行、5月はガーデン市へ行ったりこちらでドイツ語吹き替えの「君の名は」を見たり、6月はお祭りに行き、泳ぎに行き、アルゴイの山へ行き、庭の世話や裁縫をし、7月はドイツ最高峰ツークシュピッッェへ登山へ。8月は日本からの来客があり、夏祭りがあり、バーベキューがあり目紛しい月でした。9月からはドイツ企業への就職活動を集中的に始めてみるも、教育システムの違いやバイエルン州の保守的な側面のせいか激しく難航し、外国人として生きる大変さに直面しています。日系企業は他の都市へ行けばたくさんあるので、少し視野を広げていくべき時が来たのかなとも考えています。

 

秋は活動的な時季を終えて、一人じっと振り返ったり冬支度をしたり、また本を読んだりといい季節です。

夜中、中庭の大きな大きな栗の木からシュルシュル〜パシーン!と栗の実が落下する音を聞きながら眠りにつき、朝目覚めて窓の外をみやると霧がかかっていることも。そして窓を開けて朝のひんやりした空気を吸い込むと背筋がしゃんとする気がします。

 

こちらに来てからは、ただ仕事を探していました。日系もしくはドイツ企業にかかわらず、漠然と働ければよいという思いでしたが、やはり自分が何をしたいかということと何ができるのかということを自覚していませんでした。あれもこれもやりたいけどのMs.器用貧乏。

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今月頭に、ウィーンの留学時代に知り合って以来実に7年の友情関係にある紳士(82)とオーストリアはリンツで再会しました。

その時のお天気やら聞こえてくるオーストリア訛りのドイツ語から、留学が始まったばかりの頃に抱いていた期待感を思い出しました。

何もかもが初めてだったけれど、不安よりも日々の楽しさが勝っていた時期で、私は完全にお上りさんだったなあと思い出します。しかし友人との再会が、また私にあの期待感を思い出させてくれました。

 

こちらで冬支度としてジャムを作って保存したりと、秋はこれからやってくる季節のための準備期間。

しっかり蓄えてまた外へ出て行く準備をわたしもぼちぼち始めたい。

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