Letters from Midorikko

ミュンヘン近郊での山・草花・手作りの記録

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Überall gleich 世界各国おんなじテーマ

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

またまたお久方ぶりです。仕事が決まって一安心、これで一息つける…かと思いきやそうはいかないドイツ。ビザ(労働許可証)の問題がまだ残っていました。

 

あなたの仕事は当地のお給料基準を満たしていません、(法的根拠がありませんけど)

一体あなたはドイツで何がしたいんですか?(働きます)

何のためにドイツにいるんですか?(パートナーと一緒に暮らしています)

ドイツにいたいなら仕事を見つけてきてください(仕事決まってます)、

 

など心ない質問もばしばし浴びせられ「ああ、ドイツ。これがドイツ」と自分が外国人であることを再認させられる一方、数多くの難民受け入れでキャパシティをオーバーしてしまった外国人局(バイエルン州政府)は難民以外の外国人を受け入れたくないゆえの最後の抵抗なのだなという印象を受けます。ビザを取りたい人への「取るため」の親切な条件提示はなく、ビザを許可しない根拠付けだけは数限りなく迅速かつ流暢に述べる役所職員。ふむむ。

 

 

それはさておき、最近私の身の周りでもよく耳にするようになった嫁姑問題。

おめでたい結婚報告の後には同じ数だけこの話題。

このテーマはきっと万国共通かと思われますが、私がこちらで耳にするのはほとんどがドイツ人男性と結婚した日本人女性のドイツ人義母とのおはなし。

もちろん文化の違いに始まり家族間の距離感は家ごとにさまざまなので、嫁姑問題の中身も色とりどり。日本にいる私の母も一応「姑」として兄たちのお嫁ーずと交流があり母からもちらほらと話を聞くことがありますが、こちらはこちらでまた「世代交代」を感じさせる嫁姑問題のようです。

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「はあ、家族って素敵!こうして集まれるんだもの!」

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「でも、たまには一人の時間も必要よ!」

 

まず、日本人のお嫁さんとドイツ人のお姑さんの問題は一言で表すと「お姑さんの距離が近すぎる」という風な印象です。もっというと「お姑さんの息子への断ち切れぬ所有欲、そこからくるお嫁さんへのライバル心」といったところでしょうか。息子が第一子や一人っ子であればなおさら母の愛は強く深く、息子を自分の思う通りに動かしたい、いや大人になった今もまだ動かせると信じている様子です。きっと昔はそれが難なくできていたのかもしれません。しかし、そこに悪意があろうとなかろうと、それを受け止めるお嫁さんのその時の心理状態や体調次第です。

特にここバイエルン州の女性は、いかにも「肝っ玉おっかさん」という感じで家庭内を切り盛りし、いわゆるCommand司令塔おっかさんが伝統的だったそうです。ドイツ人の友達のお母さん(60代後半)は、結婚と同時にこのタイプのお姑さんと同居生活が始まり、日々Commandを受けつつも30年以上を共にしたそうです。

そうしたバイエルンおっかさんが姑ともなれば、きっと夫婦の日々の話題(と心労)が尽きないことは間違いありません…

 

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「私だってたまにはいじけちゃうわよ〜」

また反対に、「世代交代」を感じさせる日本の嫁姑問題は姑さんの「やさしい遠慮」にあるように思います。今現在お姑さんたちであろう60代後半以降の世代は、自分のお姑さんたちにとことん厳しく育てられてきた世代。親戚の集まる場での立ち振る舞い、お礼の言い方などなど、私の母もそれを経験したうちの一人です。

しかし、母がいま実際に「姑」になってみると「自分が経験したような厳しいことをお嫁さんにわざわざさせなくていい」といいます。厳しいことを言ってわざわざお嫁さんに嫌な思いをさせるのも憚れるし、お嫁さんが自分で色々試して失敗から学ぶ方が本人のためになる、とも…母の意見に私は「なるほど!」と思いましたが、やはり母の世代の嫁姑間の感覚は時々ひょっこり顔を出すようで、姑である母が一人葛藤を抱えることもしばしば。「姑さんがお嫁さんをいびる」という時代は終わり、新たな関係性を見たような気がします。いびられないお嫁さんのいく末はいかに…?

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「は〜もう疲れた。行きたくない〜動きたくない〜」

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「そう、私は孤高を持するのみ…」

とはいえ、私の身近な例なので実際のところ世の中がどうなっているのかは分りません。

ドイツと日本の身近な例の単純な比較にすぎませんが、いずれにせよ旦那さんの援護射撃と敏腕外交官のような交渉術が嫁姑問題に平和をもたらすこと間違いなし!

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「何処に誰といたって、わたしはわたし!」