Letters from Midorikko

ミュンヘン近郊での山・草花・手作りの記録

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Hitzefrei 暑さのためお休み致します

こんにちは!ぼくミドリッコです。

 

いよいよ8月に入り、ドイツの学校も先週あたりから夏休みに突入するなど、夏休みムードが本格化してきました。仕事場でも同僚たちが交代で二週間くらいごっそり休暇をとりはじめ、ドイツが誇る素晴らしい休暇システムが有効活用されているのを目の当たりにしています。

 

ここ数日、ミュンヘン近郊も35度超え続き。

さすがに暑い!日本に比べて湿度が低い分なんのそのと思って過ごしていると、軽く熱中症気味になるほど。日差しも強く、日中出回っただけでヘトヘトに…

そのため、最近は近所の湖へ泳ぎにいって涼を取っています。

 

しかし、ドイツは"Hitzefrei"(暑さ休み)というもうひとつ素晴らしいシステムがあり、学校などの室内気温が25度以上になると、学校がお休みになるのです。

「そんなに暑い時に勉強したって集中できないんだから、暑い時はお休みにしちゃおう」というこの発想。

 

暑さ、寒さ、辛さを「我慢してこそ」「頑張ってこそ」「克服してこそ」人はさらに進化できるんだ!と生徒たちに教えていた高校時代の英語教師に今こそこのシステムを教えてあげなければ!当時17歳だった私はこの英語教師の主張が全く好きになれず、意見書を書いたり課外授業をボイコットしたりしていた割には、影でこの教師のモノマネばかりしていました。(好きと嫌いの同居)高校で叩き込まれる「頑張ること」は、直接的には進学校だった母校の公立大学進学率を上げるため以外の何物でもなかったはずですが、後々考えてみると、働くようになった時に仕事を一人で抱え込んでしまったり、助けを求める術がわからなかったりと最悪の場合過労死の原因の一つにもなりかねないのでは、とふと思いました。

「ちょっとさぼったろ」「ボイコットしたろ」「眠いし寝とこ〜」

という発想を持って反発する子はもういないのか、それともいわゆる悟り世代は労力対効果を先に考えて反発することもなくなったのか…

サボることは責任が伴うということをサボってみて初めて経験できます。

 

生きていれば、暑い寒いは誰でも感じるし、疲れたら休みたいのは皆共通。

それを押してまで無理をして成し遂げた成果や勝ち得た利益は、確かに記録には残るけれど、そのために常に誰かが皺寄せを一手に受け止めなければならない意味…

 

「休む時は皆休もうよ!」

は遡ればキリスト教の教えに端を発するので、「休む文化」の歴史がそもそも日本と大きく違いますが、心身共に健やかに過ごすためにちょっと取り入れてみるのもいいかもしれません。

 

ただ日本でそれが取り入れられるまでは、まだまだ時間がかかると思われるのでそれまで私がサボりを最大限に体現し続けていこう思います。

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サボりたいときは、湖へ行ってひと泳ぎ。

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泳ぎの練習を頑張る鴨親子を尻目にさらにサボります。

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サボってお腹が空いたら腹ごしらえに鯖の丸焼き。

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サボりのお供はビール。

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サボり疲れたら家に帰って宿題して寝よう。